戸籍の広域交付~少し様子を見たほうが良いかもしれません~
2024/03/23
2024年3月から戸籍の広域交付の制度が始まりました。
戸籍が全国どこでも取れるのはもちろん、相続手続のように戸籍が何種類も必要な場合でも、一か所の窓口ですべての戸籍が取れるようになったのです(兄弟姉妹の戸籍等は取れません)。
非常にいい制度だとは思うのですが、評価をするには、もう少し様子を見たほうが良いように思います。
というのも、制度が開始された直後からトラブルがあり、広域取得が利用できない期間が生じてしまいました。利用できる場合でも、かなりの時間がかかっているのが現状です。
こうしたトラブルが、初期につきもののトラブルなのか致命的な問題のあるトラブルかはわかりませんが、評価するには、もう少し様子を見る期間があってよいように思います。
この制度で、気になるのは、市区町村の窓口の職員の方々の負担が大きくなってはいないかということです。言い方を変えると、便利な制度ではあるが、窓口職員の方の過度の負担のもとに成り立っているのではないかという事が気になります。
当面の措置として、広域交付を利用する場合、追加で手数料が発生するとか、利用件数を抑制する必要はなかったのでしょうか。また、4月から相続登記が義務化されますが、義務化をきっかけに、相続登記をする方もいるかと思いますが、そうだとすると、普段よりも戸籍の請求件数が増えていると思われますが、そのような時期に新しい制度を始めるのではなく、時期をずらしてもよかったのでははないかもと思います。
経過的なな措置として、まずは、現在戸籍の取得のみに限る(除籍や改製原を対象外とする)というような措置があってもよかったかもしれません。
いずれにせよ、戸籍取得の困難さが、一般の方が、ご自身で相続手続をするハードルの一つなのは間違いないので、一刻も早く、広域交付が軌道に乗るといいなと思います。
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