こうご司法書士事務所

スマート変更登記とは?

お問い合わせはこちら

東京都調布市西つつじヶ丘3-26-7 アーバンフラッツMA202

スマート変更登記とは?

スマート変更登記とは?

2025/05/03

スマート変更登記とは?

スマート変更登記とは何でしょうか?

一言でいえば、スマート変更登記とは、法務局が職権で行う、住所等変更登記のことです。令和8年4月から、所有権登記名義人の住所氏名変更登記が義務化されますが、それに伴い新設された、新しい制度になります。

あくまで、職権で法務局が行う登記である

スマート変更登記は、利用者がいつでも自分から、利用できるというものではありません。スマート変更登記の詳細は後程ご説明しますが、端的に言うと、法務局が定期的に住基ネットの情報を照会し、住所等に変更があった場合に、職権で(登記名義人ではなく)法務局が、所有権登記名義人住所変更登記を行うものです。

ここでポイントとなるのは、利用者(所有権登記名義人)が、住所変更登記をしたいときにスマート変更登記を利用できるというような制度ではなく、最初のアクション(住基ネットへの照会)を行うのは、法務局ということになります。

従って、例えば、抵当権抹消登記を行うタイミングや不動産売買を行うタイミングで、スマート変更登記が利用できるというようなものではないので、注意が必要です。

スマート変更登記の概要

スマート変更登記の概要について、簡単にご説明していきます。

前提(検索用情報の申出)

スマート変更登記によって、住所等の変更登記が職権でなされる前提として、検索用情報の申出をしておく必要があります。

令和7年4月21日以降の登記申請により所有権登記名義人となった(なる)方は、登記申請の際に検索用情報を申し出ているので、申し出は不要です。

令和7年4月21日より前に所有権登記名義人となった方は、新たに検索用情報の申出をする必要があります。

スマート変更登記の流れ

スマート変更登記のスタートは、法務局による照会になります。法務局は、定期的に住基ネットに照会して、所有権登記名義人に住所等の変更の有無があるかを確認します。この住基ネットに照会するために必要な情報が検索用情報と呼ばれているものになります。

もし、住所等に変更があった場合、法務局は、住所等に変更が所有権登記名義人に対し、住所等の変更登記をしてよいかを確認するメールを送信します。この確認のメールを送るという手順があるため、検索用情報として、メールアドレスも法務局に申し出ておく必要があるのです。

なお、申し出の際に、メールアドレスなしと申し出た登記名義人については、書面での確認が行われます。
メール(もしくは書面)での登記してよいかの確認に、 変更登記をしてよい旨の回答があった場合には、法務局が職権で変更登記を行います。

これにより、登記申請することなしに、住所等の変更登記がなされるというのが、スマート変更登記の仕組みです。

スマート変更登記は便利なのか?

スマート変更登記は、登記申請をしなくても住所等の変更登記がなされるという意味で、便利なことは間違いないでしょう。

ただ、あくまで法務局の住基ネットへの照会をスタートとし、登記名義人の方からアクションを起こすことはでいないという点で、完全な制度にはなっていないように思います。売買や抵当権抹消などの前提として、住所変更登記が必要になる場合を考えてみると、このような場合、結局、登記名義人の側から住所変更登記をしなくてはならないものと思われます。

検索用情報としてのメールアドレスを提供した場合、法務局からの確認はメールで届くことになりますが、メールアドレスが変更されることもあるので、メールアドレスを変更するたびに、申し出をしなくてはならないとすれば、場合によっては、住所変更登記をするよりも手間が増える可能性もあると思います。

また、検索用情報を申し出るかは本来、登記名義人の自由であるべきなのに、令和7年4月21日以降の登記申請では義務になっているのも問題だと思います。

とはいえ、欠点に比べてメリットが多いと思われますし、欠点は改善していけばよいので、欠点があるからやめた方がいいというのはおかしいと思います。

所有権移転登記などと違い、住基ネットを利用しての登記名義人の住所変更登記には悪用のリスクは高くないと思われます。悪用されると不動産の権利を失いかねないような所有権移転登記とは違い、住基ネットの通りに住所を変える登記が悪用されるリスクは低く、このような負担軽減は行われた方がよいと思います。

※住基ネットの通りに住所を変えることに問題がある場合もあります。たとえば、DV被害者など、住所を公にしたくないような事情がある場合には、住所が公示されてしまう登記簿上の住所が変わってしまうと問題が生じます。住民基本台帳には、支援措置の申出をする制度がありますが、申し出をする前に、加害者である配偶者も見ることができるメールアドレス宛に確認のメールが送られ、その結果、登記簿上の住所が変わってしまう可能性は、あり得ると思います。

その意味からは、メールでの確認だけで本当によいのか検討の余地があると思います。

 

さらに一歩進めて(今後に向けた提言)

これまでご説明してきたように、スマート変更登記は、あくまで、法務局が住基ネットに照会をかけることからスタート所有権移転登記するもので、利用者の側からアクションを起こして行うものではありません。

今後の課題としては、これを一歩進めて、利用者の側から申し出をするようにもできるようにはできないでしょうか?

法務局が住基ネットに照会をかける仕組みのみでは、法務局が照会をかけるタイミングでしかスマート変更登記が行われないことになります。本来、スマート変更登記というのは、利用者側が好きなタイミングで利用でき、かつ、従来の登記申請よりも簡単に行えるものなのではないでしょうか。

例えば、申請書形式ではなく、簡単な申し出(例えばメールでの申出)により登記申請ができ、法務局は、申請を受けて住基ネットに照会をかけて登記を完了させるようにし、かつ、登録免許税がかからないようにすれば、利便性が増すのではないでしょうか?

現在のスマート変更登記は、長期放置は防げるものの、利用者側が任意のタイミングで利用できないという点では、不十分な制度と言えるのではないでしょうか。

----------------------------------------------------------------------
こうご司法書士事務所
東京都調布市西つつじケ丘3-26-7
アーバンフラッツMA202
電話番号 : 042-444-7960


調布で様々な登記手続に対応

----------------------------------------------------------------------

当店でご利用いただける電子決済のご案内

下記よりお選びいただけます。